十五夜のお月様と団子
宮中では、平安時代の醍醐天皇の時代から、月見の宴が催されていました。
その習慣が庶民に伝わって、中秋の名月を愛でながら、ススキを生け、お団子を食べるというしきたりが生まれた。
お団子を供えるのは、お月見が収穫シーズンの儀式であり、もともと収穫祭という意味をもっていたためです。
食べ物全体のシンボルとして、月の形に似た団子を供えるようになったのです。
さて、その月見団子をめぐっては面白い言い伝えがあります。
「十五夜のお団子を盗まれると縁起がいい」などといって、せっかく供えたお団子が盗み食いされることを歓迎するのだ。
これは神様にお供えしたお団子がなくなるのは、たとえ盗み食いされたとわかっていても、お月様が食べたものとして歓迎したのです。
「十五夜の団子を盗み食いすると、子どもを授かる」というのも同じような考え方からで、丸いお月様のように、子どもを宿した妻のお腹が満月のようにふくらむことを願ったものです。